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「青少年のための科学の祭典2011・名古屋大会」報告

青少年のための科学の祭典2011・名古屋大会」への参加記

―子供に学んだ接着の面白さと豊かな発想力―

  本年3月19日に全館リニューアルされた名古屋市科学館において、10月1日(土)・2日(日)の二日間に渡り、「青少年のための科学の祭典2011」が催され、私は日本接着学会中部支部のスタッフとして今年も参加をさせていただきました。この科学の祭典は、主に愛知県下にある多くの企業や大学、小・中学校、高校などからの協力のもと、たくさんのお子さん、ご父兄に参加していただき、大変活気あるイベントとなりました。日本接着学会中部支部では「粘着で貼り絵」と「接着で工作」の二つのテーマで、子供達に接着の楽しさと接着による「ものづくり」を遊びながら学ぶ体験型ブースを出展しました。

  「粘着で貼り絵」では半透明の赤紫、青、黄色の3色のシールを使い、下絵に色付けをしていただきました。このシールは重ね貼りをすると色の三原色に従って色の変化が起こるため、子供たちは、自分の表現したい色を作るにはどうすればよいか?、色の見本を記した表を見たり、両親に聞いたりしながらシールを重ねて貼っていました。蝶々の羽や果物、花火といった下絵に思い思いの色付けをし、また、下絵のない色画用紙にシールのみで絵を描くなど、想像力あふれる貼り絵をしていたように思います。さらに、シールを3枚以上重ねると、色のバリエーションが拡がり、また貼る順序を変えることによっても微妙な色の変化が生じるため、子供たちが遊ぶ中で、考えながらシール貼りをしていると感じたのはもちろん、親子そろって考えながら取り組んでいる姿がとても印象に残りました。

  「接着で工作」では接着剤で木材を接着し、子供たちに作品を作製していただきました。子供たちは様々な接着剤を用いて木材を器用に接着しており、特にホットメルト接着剤が冷えたら固まってしまうからと、素早くグルーガンで上手に塗布している姿には感心しました。また、毛糸やビーズ、テープを用いてカラフルに色付けをしたり、お家や車、ロケットなどの大きな作品を30~40分時間をかけて作り上げているといった子供も見られました。どの子供もみんな熱心に、すごい集中力で取り組んでいて、発想力豊かであったことに驚かされました。

私も子供たちの「ものづくり」の一端を拝見し、強い好奇心や高い想像性を羨ましくも思い、自らも見習わなければいけないと感じました。

今回の活動が、子供たちに接着を通じた「ものづくり」の楽しさを知っていただく機会となり、さらに想像力を高めていけるきっかけになってくれればうれしく思います。最後に、今回のイベントを通して、子供たちとの触れ合いや、同スタッフの方々との親睦を深められるなど貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。

(名古屋工業大学大学院 園田寛行)

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