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水系接着剤・塗料の必要性

今月7日に岐阜市の岐阜グランドホテルで以下のような火事がありました。

岐阜グランドホテルで火災3人けが 未明、改装中出火(抜粋引用)

吉田さんら3人はガスバーナーやドライヤー、ボンド、トルエンなどを使い、トイレの壁や天井の壁紙を張り替える作業をしていたところ、突然、吉田さんの体に引火したらしい。3人はいずれも岐阜市の業者の下請けだった。

おそらくバーナーの火が引火源になったのでしょう。しかし、通常は作業に手慣れた業者の方々が火の近くでボンドやトルエンを使うような愚は犯さないと思うのですが、詳細が分かりませんのでこの辺りのことは何とも云えません。
ボンドを使っていたことを観ると、ボンドは壁紙用の接着剤なのでしょうか、それをトルエンで薄めて塗布していたものと思われます。

この種の接着剤は最近になって可成り水系に転換されたとは云いますが、上記の作業環境などを見ると、種々の理由によりまだまだ溶剤系を使うのが多いのでしょうね。
大学人間の無知さゆえ、筆者は実情については存じておりませんが、作業者の健康被害だけでなく、周りで引火源を使用する際にも水系の材料は効力を発揮することを再確認させられた事件です。

最後に、この事故で後に亡くなられた吉田隆二さんのご冥福をお祈りいたします。


* ごくたまのことになるかとは思いますが、これからも肩の凝らない接着関連の雑記や記事の紹介等をこのカテゴリーで綴っていきたいと思っております。

これ以降もお付き合い下されば幸いです。
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