青少年のための科学の祭典2017 参加報告

本年10月7日(土)・8日(日)の2日間にわたり、名古屋市科学館/でんきの科学館にて「名古屋大会」が開催されました。私たちは、日本接着学会中部支部のスタッフとして参加しました。この科学の祭典は、子供たちに科学の興味・関心を持ってもらえるよう、企業や大学・高校などの教育機関がブース展示やステージ・ワークショップなどを開催する毎年恒例のイベントです。

日本接着学会中部支部は、「粘着で貼り絵」と「接着で工作」の2つのタイトルで出展し、今回も多くの子供たちに参加していただきました。来場した子供たちに、"接着の楽しさや接着剤の扱い方を学んでもらう"というテーマの下、接着の面白さを体験していただき、柔軟な発想と創意工夫で子供たちに工作していただきました。

「粘着で貼り絵」では、3色(ピンク・黄色・水色)の半透明のシールを用いて各自が選んだ台紙の飾り付けを行いました。子供たちは時間を忘れて熱中し、シールをたくさん使って好きな色や形を作り、台紙を綺麗に飾り付けていました。シールを貼るという遊びの中で、3色を混ぜることで様々な色を作ることができるということを学んでもらえたと同時に、科学に興味を持つきっかけになったと思います。

「接着で工作」では、グルーガンを用いて木材を自由に接着し、作品作りを行いました。10分間という限られた時間の中で趣向を凝らし、手のひらサイズの人形やロボットを作製するお子さん、自分の頭よりも大きな超大作を作製しているお子さん等、個性豊かな作品を完成させていました。子供たちの中には、10分だけでは満足できなかったのか何度もブースを訪れて1つの作品を仕上げるお子さんもいました。どの作品も、たった数分で設計したものとは思えない出来栄えで、子供たちの柔軟で豊かな発想力に感心しました。また、多くの子供たちが熱をかけることで接着剤へ変化するグルーにも興味を示し、工作を通して科学の楽しさを体感していただくことができました。

今回のイベントから、普段何気なく使用しているものの中にも"科学"が潜んでいることに改めて気づかされました。会場に訪れた子供たちだけではなく、保護者の方にとっても、改めて科学を顧みる機会になったと思います。



                      「接着で工作」の様子


名古屋工業大学大学院 工学研究科
生命・応用化学専攻 博士前期課程1年
   近藤章裕、水野菜央